皆さん、こんばんは!
"Keaton's library"
のお時間です。
今回ご紹介するのは、
「大作曲家たちの履歴書(上)(下)」
です!
僕は基本的に、2冊以上続くシリーズものの本はあまり読まないのですが
(色んな種類の本に触れたいため)
本作はあまりに面白くて、(上)(下)どちらも読んでしまいました!
その魅力に迫ってまいりましょう。
【こんな方におすすめ!】
・クラシック音楽が好き
・偉人や天才に興味がある
・クラシック作曲家たちの人間性が知りたい
・クラシックの歴史について勉強したい
【概要】
メイドに卵を投げつけた横暴なベートーヴェン、
女装して恋愛相手を追いかけた激情家ベルリオーズ―
その人種、家系、作曲態度から、精神状態、女性関係まで。
大作曲家たちの頭の中から爪先までを忌憚なく描いた、クラシックファン必携の大事典。
(「BOOK」データベースより引用)
【読みどころ】
①偉人の愉快なエピソードたち
本書では、誰もが知ってるような偉大な作曲家達がたくさん出てきます。
モーツァルトやバッハ、ベートーヴェン、などなど。。
タイトルの通り"履歴書"の形式で、彼らの生い立ちや音楽的特徴はもちろん、
人間性や恋愛遍歴まで、ユーモアたっぷりに書かれています。
「偉人というからきっと聖人君子のような立派な人たちなのだろう。」
あるいは、
「あんな美しい音楽を生み出した人なのだから、さぞ清らかな心の持ち主なんだろう。」
などの思い込みを持った状態で本書を読むと大きく裏切られます(笑)
モーツァルトが実は下ネタ好きだったり、
ベートーヴェンの生活がすごく不潔だったり。
彼らの人間臭いことと言ったらありません!
なので、
「音楽と人間性は無関係だし、音楽さえよければそれでいい。」
「人間性を知ってがっかりしたくない」
「神聖なものは神聖なままにしておくのがいい」
という方にはオススメしません(笑)
本書を読むと、遠い世界にいたように感じていた彼らが急に身近に感じます。
しかーし!
とは言っても、やはり彼らは天才たち。
エピソードや人間性も常人離れしており、一筋縄ではいきません。
かなーりぶっ飛んでいます!
天才=変人というステレオタイプを体現していますね(笑)
でも、普通の人とは違う感性を持っているからこそ、
あれだけの素晴らしい作品たちを生み出すことができたのでしょう。
これぞ芸術。。
(上)(下)両方読むのは正直ちょっとしんどい。
そんな方は、ぜひ、(上)だけでも読んでみてください!
(上)のほうが一般的にも有名な偉人達が集まっています。
愛すべき作曲家達の愛すべき生き様をご覧ください!
②クラシックの歴史が学べる
偉大なクラシック作曲家たちの足跡をたどれば、
おのずとクラシックの歴史も浮かび上がってきます。
本書には、彼らがクラシック界にもたらした影響についても書かれているので、
クラシック音楽の変遷についても学ぶことができます。
しかも、登場人物たちはしっかり時系列順になっています!
クラシックの歴史のキーパーソン紹介という感覚でしょうか。
クラシック作曲家の名前は何人か知ってるし、顔も学生の頃、
音楽室や教科書で見たことがある。
でも、肝心のクラシック界での功績や音楽の面においては、ほとんど何も知らない。
そんな方って案外多いのではないでしょうか?
知っていても、
・ベートーヴェンは、ジャジャジャジャーン(運命)の人。耳がきこえない。
・ショパンはきれいな音楽で、ピアノが難しそう。
・バッハは髪が何か独特で面白い。
とかくらいだったり(笑)
僕も本書を読むまではそうでした!
それ以前に、キャッチーなJ-POPや洋楽に慣れ親しんでいる方にとっては、
クラシックというと何やら難解で取っ付きづらいイメージがあるかもしれません。
しかし、本書を読んでみると、まあ面白いこと!
これはクラシックに限りませんが、何かについて深く、
腰を据えて学ぶことは本当に楽しいことだと思います。
日本史や世界史も、学生時代を終えて自分で勉強し始めてから、
初めてその面白さに気づいたりとか(笑)
特にクラシックは歴史が長いので勉強しがいがありますね。
本書でクラシックに興味を持たれた方は、
より詳しいクラシックの本にも手を伸ばしてみるといいでしょう。
僕は本書を読んだあとに、思わず何枚かクラシックのCDを借りてしまいました。
学んだ上で聴くとなんだかとても味わい深くなりますね。
この機会に、作曲家たちの愉快なエピソードとともに、
クラシックにじっくり触れてみるのもいかがでしょうか?
それにしても、現代音楽も、
クラシックの影響を間接的に受けていると考えるとクラシックは偉大だなあ。
ルーツを辿っていくというのも面白い。。
それでは、また次回!
キートンでした。
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