【音楽家×短編小説】No.8「イチョウ木 草道」〜キートンのシナリオコレクション〜

皆さん、こんばんは!

シナリオコレクションのお時間です!


もうそろそろお盆の時期ですね。


皆さんは、何かご予定はありますか??


僕は、夏らしくキャンプに行ってきます!

まだまだ青春はこれから!(笑)


さて、それでは、本日の脚本をご紹介します!


               【イチョウ木 草道】


「天才の証明を見せてやる!見てろ流川!!」


くー!!しびれる。いつ見てもかっこいいー!!


この真っ直ぐさ、男らしさ。

そう、これだよこれ。たまらん。憧れる、憧れる、憧れる。


特にこのシーン。ライバルの流川に挑戦状を叩きつけるこのシーンよ。


熱いよ。震えるよ。涙が出るよ。スラダン最高ー!!ふぉー!!


さて、ただいまバスケットボールをしているものなら一度は読んだことがあろう

伝説の漫画、スラムダンク、通称“スラダン”に熱をあげているこの男、

つまり俺の名前は、加藤イチョウ木草道。


加藤が名字、イチョウ木草道が名前である。


このとても正気な人間が付けたとは思えないキテレツな名前は、

元々両親がスラムダンクの、それも主人公の桜木花道の熱狂的ファンであり、

それにちなんで名付けられた。


確かに、桜木花道にちなんでいるのは分かるが、

もう少しましな名付け方はなかったのだろうか。


普通の親なら、花道を名前にそのまま持ってくるで済ませるところだろうが、

うちの両親は、変に名前に捻りを加えただけでは飽きたらず、

何とフルネームを下の名前に全て持ってきてしまった。


もはや、そこに息子への思いやりは微塵も感じられず、

身勝手で個人的な願望の押し付けにしか思えないアナーキーな名付け方である。


熱狂的を越えて、狂気の領域とすらいえる。


しかし、残念なことにこの名前に怒りを覚えているかと言えばそうではない。


なぜなら、俺もスラムダンクの、それも桜木花道の熱狂的なファンだからである。


当然といえば当然の成り行きである。両親がああなのだから。


俺がガキの時から、絵本の代わりにスラムダンクを毎晩のように読み聞かせられ

(擬音なども忠実に)、スラムダンクがいかに素晴らしい漫画なのかを力説し、

“スラムダンク至上論”を刷り込まれた俺は立派なスラムダンク信者へと成長した。


もはや洗脳である。


もしかしてこれもある意味虐待なのでは?

訴えれば、案外勝てるかも。


いや、だめだ。その場合、俺の名前が大声で読み上げられることになる。

そんな恥ずかしい思いをするくらいならたぬき寝入りしたほうがマシだ。


てか、そもそも親を訴えるってどうなんだ?

しかも、俺も自分の名前が嫌いじゃないわけで。。


おっと話が脱線した。話を戻そう。

えーと、そうだ、洗脳の話だ。


親の献身的な洗脳の影響で、

未だに俺はスラムダンクのセリフをほとんど空で言うことができる。


この特殊な特技のお陰で、

一時期クラスの人気者になったことだけは親に感謝しなくてはなるまい。


そして、幼いときにスポーツ漫画を読んだものの宿命であるが、

小学生になると同時にバスケに目覚め、プロバスケ選手を夢見るようになった。


憧れの桜木花道に自分を重ねては、バスケの練習に明け暮れた。


しかし、現実というやつは何とも残酷だ。


俺はプロになるどころか、学校のバスケ部で都大会にすら出ることも出来ず、

ただの妄想野郎になり果てた。


バスケで挫折してしまったこんな状態になっても、いや、こんな状態になったからこそ、

ますます桜木花道への憧れは強くなった。


自分のことを天才と信じて疑わず、それを周りにも公言する。


そして、その自信と、公言してしまったことによるプレッシャーを原動力に、

実際に結果を残していく。


彼のその姿は、バスケをやめてしまった今でも俺の心を掴んで離さない。


俺は彼のように、張りぼての自信でもいいから、堂々と前を向き、

行動できる人間になりたい。


俺にとって桜木花道は永遠の憧れの存在だ。


俺はいつか世間に向かってこう宣言してやる。


「天才の証明を見せてやる!見てろ世間!!」


と。★


これまた変わり種ですね(笑)


それもそのはず、この脚本、タイトルから先に作られたのです。


そして、このタイトルを付けたのは、我らがリーダーのチャーリーです!


実は彼、キテレツなタイトルを付けるのが得意なのです。

でも、妙に語感が良くて、後になって結構しっくりきてしまうんですね(笑)


例えば、僕らの楽曲で言うと、

「SantaTo Night!!」「オドリーヌ・フランソワーズ」「大怪盗ハイエナ侍」

などなど。


もう違和感がなくなってきているのが怖い。。


でも、このタイトル付け、侮れないんです。


僕は、曲を作る時にマンネリ化しないように、

なるべく色んな方法で作るようにしているんですが、


そのうちの1つが"タイトル作曲"です。


文字通りタイトルを先に作って、その語感からメロディーを作るやり方ですが、

このタイトルを先にチャーリーに作ってもらうことがあるのです!


僕の常識をぶち破るタイトルを与えてくれることで、化学反応が起き、

思いもよらない作品が生まれるんですね(笑)


そして、先にタイトルを付けるやり方を脚本にも応用したのが、今回の脚本。

このタイトルから無理やり想像して書きました(笑)


なので、多少内容が意味不明なのはお許しを。。


1人では絶対に生まれることのなかった脚本です。

これぞチームワーク!


それでは、また次回!

キートンでした。

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